『進撃の巨人』で当初から言われていた最大の伏線が「ループ説」。進撃のストーリーは何度も同じ物語を繰り返しているんじゃないかということ。事実、作者・諫山創はタイムループ物の『マブラヴ オルタネイティヴ』に影響を受けてる。
当初ループ説は疑問視されていましたが、『進撃の巨人』最終盤でもしかするとループ説がガチだった可能性が高まったそう。その最大の根拠となるのが進撃序盤から描かれていた「ミカサのズキンズキンという謎の頭痛」の存在。
そこで今回ドル漫では「進撃の巨人ループ説の伏線」を画像付きで徹底的に考察してみた。ミカサが頭痛を発症する際には法則があった?進撃のコミックス表紙も、実はループ説の伏線が描かれていたっぽい。
ミカサも「別の世界線」をループしてる?
『進撃の巨人』の世界がループしてる最大の根拠が、最終回直前の「ミカサのとあるシーン」。
ミカサはエレンの暴走に心を痛める。コニーやジャンまでも無垢の巨人と化してしまう。どうやってもエレンを殺さざるを得ない状況にリヴァイから発破をかけられるものの、ミカサは「私達の家に帰りたい」と現実逃避する。
でもその直後、目の前にはエレンの姿があった。二人の姿はのどかな山奥のロッジにあった。「長い夢を見てた気がする」と言って涙するミカサを見て、エレンは「何で泣いてんだ?」と優しく語りかける。
このシーンはまさに進撃の巨人1話目のそれ。この場面はループ説が一番最初に指摘されていた描写。
優しきエレン曰く、「ミカサとはすべてを放り出してここまで逃げてきた。パラディ島侵略戦争がもうじき始まる。でもオレにはヒストリアを地獄に落とすことも永遠の殺し合いも続けることもできない。あと4年の余生を静かに生きよう。二人だけで」。
もちろん現在のエレンがこんな発言するはずがない。
ミカサ「この光景は今まで何度も見てきた」
だから「別の世界線」がどうやら進撃の巨人の世界では存在しそう。
いわばパラレルワールド。いわゆる現在の世界とは別に並行して存在する別の世界のこと。確かに作者・諫山創は『マブラヴ オルタネイティヴ』に影響を受けてると発言してるので、これは事実だった可能性が高い。
例えば、かつてエレンに「戦わなければ勝てない」と煽られた際、ミカサは包丁を持って「できない」と狼狽える。でも小動物や虫が捕食されるシーンが頭をよぎったミカサは「この光景は今まで何度も…何度も見てきた。思い出した」「この世界は残酷」と覚醒する。
本来は「弱肉強食の世界(弱者が強者に蹂躙される構図)」という一般的な自然の摂理と誰もが考えたと思いますが、『進撃の巨人』の世界がループしてる場合、ミカサの「この光景は今まで何度も見てきた」という発言の意味合いが全く違ってくる。
この「何度も見てきた同じような光景」とは、まさにミカサが何度も世界をループして「エレンや家族が襲われるシーン」を実際に何度も目の当たりにしてきたものだった。だからループ説の鍵を握るキャラクターこそミカサだった可能性がある。
ミカサの頭痛の原因は東洋人の血か?
一方、ミカサは進撃の巨人序盤と終盤で「頭痛」に見舞われるシーンが多かったです。そこでミカサの頭痛シーンの共通点を確認したいと思いますが、結論から言うと「現実逃避したい際」に頭痛が起きてる模様。
『進撃の巨人』終盤では暴走列車と化したエレンの姿を見て、「もうこれ以上耐えられない」とズキンズキンと頭痛が止まらない。先程のエレンが盗賊に襲われた場面然り、現実逃避は現実逃避でも「エレンに関するもの」が多い模様。
ミカサは本名からも分かるように、アッカーマン家と東洋人のハーフでした。
エレンもかつて話していましたが、アッカーマン家はユミルの民を人体実験して生まれた一族。人の姿のまま巨人の力を引き出せる最強の一族ですが、それ故に他のエルディア人よりも「王家(フリッツ)」を守ろうとする意志が強く働く。
だからミカサはエレンの命令に素直に従い、エレンに恋心を抱いたとされてました。でも東洋人の血に「それに抗える能力」があったとしたら、アッカーマン家の血とは相反する。それらが対立した結果、ミカサの頭痛が起きたのではないか?
ミカサは「過去」を改変できる?
またミカサはヒィズル国の中でも貴族(アズマビト家)の血筋を引くとされます。貴族が他の貴族に干渉はできないのではないか。一方、アッカーマン家は強すぎる故に忠誠こそ誓えど、フリッツの直接的な洗脳は排除できました。
だからミカサ・アッカーマンこそが「ユミルのあらゆる支配」を排除できるキャラクター。
一方、エレンの「進撃の巨人」の能力は「未来の継承者の記憶に干渉する能力」でした。ミカサも同様にループしてるとしても両者は似て非なる能力。未来と反する能力は過去しかない。つまり東洋人(貴族のアズマビト家)には「過去を改変できる能力」があった?
「力に目覚めたアッカーマンは頭痛を起こす」とエレンが実際に語ってるように、ミカサの頭痛は「命令に従うものではなく歯向かうもの」だったのではないか。
ユミルの世界は「座標」と頻繁に表現されていましたが、ミカサの能力が【横軸】、エレンの能力が【縦軸】と仮定すると二人が交わった時に「ユミルは消滅」する?もしくは現在がリセットされて「新たな物語の始まり」となる?つまりループする。
『進撃の巨人』の最後はいくらループして歴史をやり直そうと、人間は常に過ちを犯して最悪の事態に突き当たる…という「残酷な現実」を表現したいのかも知れない。
ループ説の根拠は進撃コミックス表紙にあった?
続いては「進撃の巨人コミックス表紙の謎」を考察。
今回のループ説を裏付ける内容が、実はコミックス表紙に一貫して描かれていた模様。具体的には本編とは微妙に異なる描写が多かったとのこと。つまりは別世界を匂わすパラレルワールドが終始コミックス表紙に描かれていたそう。
例えば、『進撃の巨人』3巻の表紙。エレンは巨人化の能力を入手する(正確には初めて発動する)ものの、最初は制御できない。そのため周囲から敵視される。ミカサとアルミンは必死に擁護するものの、砲弾を打ち込まれそうになる。
ただエレンは巨人化して肋骨の中に二人を入れて、砲弾からミカサとアルミンを守る。そのシーンがコミックス表紙に描かれてるんですが、何故かアルミンはエレンの肋骨の外にいる。だから正確には物語の内容を踏襲してる表紙ではない。
でも本編と微妙に異なるパラレルワールドの世界が描かれていたとしたら?
他にも『進撃の巨人』10巻。ウトガルド城に追い込まれた場面。最終的に偽ユミルが巨人化して事なきを得るんですが、何故かコミックス表紙ではミカサとエレンが救世主のように登場してる。ミカサたちが来たのは塔が崩壊した直後でした。
『進撃の巨人』16巻ではヒストリアが父親のロッド・レイスの説得で巨人の注射を打とうとするものの、結果的にヒストリアは注射を投げ捨てる。ヒストリアは断固拒否して巨人にはなってないものの、コミックス表紙ではヒストリアは巨人化しちゃってる。
『進撃の巨人』19巻。パラディ島での最終決戦。ライナー(鎧の巨人)とエレン(進撃の巨人)がバチコリ戦う。ミカサは雷槍を使ってライナーに追い打ちをかけるものの、アルミンの姿は鎧の巨人が木っ端微塵になった後。でもコミックス表紙には…。
○微妙に異なる「パラレルワールド(if世界)」が進撃表紙には描かれていた
『進撃の巨人』20巻もやはりパラディ島の最終決戦。エルヴィンが囮となってリヴァイが獣の巨人・ジークを討ち取ろうと試みるんですが、コミックス表紙ではリヴァイが負傷して動けない状態に陥ってる。何度かループした中の別世界。
『進撃の巨人』24巻の表紙では幼少期のエレンとライナーが遭遇してる。当然両者が出会ったのは兵団に入った後の話。
『進撃の巨人』30巻ではユミルの座標の世界にエレンと二人だけ。でも本編作中ではジークがいるはずですが、やはりコミックス表紙では確認できない。些細な違いに過ぎませんが、ここまで色んなコミックス表紙に同様の傾向が見られるのは不自然。
でも「ループ説(パラレルワールド説)」が事実と仮定したら合点がいく。
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