【ジョジョ考察】岸辺露伴まとめ完全版!ヘブンズ・ドアーの能力とは?名言やモデルは?杉本鈴美の関係とは?【ジャンケン小僧 六壁坂】【強さ】

最近になって何故か唐突にアニメ化が始まった『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ。

現在アニメ版ジョジョは第五部の「黄金の風(アニメ版では第四部扱い)」まで放映が進み、「To Be Continued」のパロディ動画やMemeが一部ネット界隈では国内外問わず人気。むしろ海外の方が人気だったりするのか。

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(岸辺露伴は動かない1巻 荒木飛呂彦)

このジョジョシリーズで有名な脇役キャラクターといえば「岸辺露伴(きしべろはん)」。岸辺露伴単独のスピンオフ漫画は1巻だけで発行部数は100万部を超え。かの有名なブランドのGUCCIとコラボしたことも。「だが断る」の有名な名言もこの岸辺露伴発。

そこで今回ドル漫では「岸辺露伴の正体や能力強さ」を今更ながら徹底的に考察してみたいと思います。え?ジョジョの考察なんてせず、ワンピースの考察だけしてろって?だが断る!!!

岸辺露伴の略歴プロフィールまとめ!名前のモデルは?

まずは「岸辺露伴」の正体を改めておさらい。

ちなみに名前の読み方は「きしべ・ろはん」。「露伴」の由来は小説家・幸田露伴がモデル。ただし、名字の「岸辺」は特に深い意味はないそう。どっかの地名から引用したとか。

岸辺露伴の声優CVは神谷浩史と櫻井孝宏。ゲーム版は前者、アニメ版は後者といった使い分けなんだそう。実写版の配役には高橋一生が起用されていました。

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(ジョジョの奇妙な冒険4部6巻 荒木飛呂彦)

岸辺露伴とはプロ漫画家。血液型はB型。

岸辺露伴の生年月日は1979年。初登場時は20歳でしたが、最新版の読み切り漫画では27歳として紹介されてます。リアルタイムと微妙に連動させているため、2021年現在の年齢は40代ちょい。ただ作品の時間軸は各々変わるので一概には言えません。

○16歳にして少年ジャンプの連載を持った天才漫画家

岸辺露伴は16歳から「ピンクダークの少年」の連載を週刊ジャンプで開始した、まさに早熟の天才漫画家。

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(ジョジョの奇妙な冒険4部6巻 荒木飛呂彦)

岸辺露伴は初登場シーンを見ても分かるように、かなり個性的な漫画家として描かれてる。ただのホラー漫画。改めて漫画家としての岸辺露伴は後述しますが、一方で岸辺露伴の性格は面白い漫画を描くためには手段を選ばないエゴイスト。

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(ジョジョの奇妙な冒険4部6巻 荒木飛呂彦)

例えば、岸辺露伴が「虫(蜘蛛)を食べるシーン」なども印象的でした。岸辺露伴は漫画を作るためには、あらゆる経験をみずからこなす。漫画のためであれば、何事も臆することがない。結構ネタにされがちですが、岸辺露伴が天才たるゆえん。

他にも岸辺露伴は独特の柔軟体操を行います。NHKの実写ドラマでもネタにされていました。

【相関図】岸辺露伴の友達は広瀬康一だけ?

続いては岸辺露伴の出身地や交友関係を考察。

まず「M県S市の杜王町」で誕生した岸辺露伴は、その後、東京都で暮らした時期はあるものの、1999年2月には再び故郷である杜王町に戻ってきた。そこで虹村形兆に矢を入られて、岸辺露伴もスタンド能力・ヘブンズ・ドアーが開花した。

ヘブンズ・ドアーの能力詳細は後述。

そして、1999年5月に東方仗助と広瀬康一と出会い、岸辺露伴は『ジョジョの奇妙な冒険』第4部の「ダイヤモンドは砕けない」では重要なキャラクターとして活躍。広瀬康一は唯一無二の友達として現在も交流が続く。

岸辺露伴の偏屈な性格も合わせると、友達と呼べる間柄のキャラクターは今でも広瀬康一だけか。

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(ジョジョの奇妙な冒険4部16巻 荒木飛呂彦)

岸辺露伴とその他のキャラクターの相関図がこちら。

「ダイヤモンドは砕けない」では主人公だった東方仗助と、岸辺露伴はほぼ扱いは同じ。そこからも岸辺露伴が人気キャラクターであることが分かるはず。

当初、二人はあまり反りが合わなかったものの、東方仗助の強さに信頼を寄せていたことから、岸辺露伴とは何やかんやで馬が合っていたのか。今にして考えてみると二人の年齢差は5歳差程度でしかなかったため、ちょっとした同世代。

【死亡】岸辺露伴と杉本鈴美の関係性とは?吉良吉影に一度殺された?

そして、岸辺露伴を語る上で欠かせないキャラクターが「杉本鈴美(すぎもとれいみ)」。

杉本鈴美は1983年に吉良吉影に家族ごと惨殺されるものの、この時に当時4歳だった岸辺露伴が杉本家に遊びに来てた。でも、杉本鈴美が犠牲となる形で結果的に岸辺露伴は逃げ出すことで助かった。

死後、杉本鈴美は地縛霊として現世に留まり、ひょんなことから二人は出会う。杉本鈴美は「露伴ちゃん」と呼ぶなど記憶は残っていたが、幼いこともあって岸辺露伴は杉本鈴美を見ても当時の記憶を思い出せなかった。

しかし、岸辺露伴と杉本鈴美は「吉良吉影」という共通の敵を倒すために二人は奮闘する。

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(ジョジョの奇妙な冒険4部17巻 荒木飛呂彦)

ただ最終的に吉良吉影のスタンドによって爆散され、岸辺露伴は一度死亡したこともあった。このときに「康一くーん」と名前を絶叫していることから、岸辺露伴はよほど広瀬康一のことが大好きと見えます。

でも、吉良吉影のスタンド能力「キラー・クイーン バイツァ・ダスト」は吉良自身が望む未来が訪れるまで何度も時間を巻き戻すことができるため、岸辺露伴は結果的に死亡することはなく復活した。

東方仗助、広瀬康一、空条承太郎の見事な連携によって、吉良吉影を追い詰めることに成功。最後は杉本鈴美が機転を利かせて、「振り向いてはいけない場所」で吉良吉影にとどめを刺す。

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(ジョジョの奇妙な冒険4部18巻 荒木飛呂彦)

全ての未練を晴らした杉本鈴美が天に召される前、岸辺露伴は「さびしいよ!ぼくだって行ってほしくないさ!」と柄にもない本音を漏らしたシーンは印象的。『ジョジョの奇妙な冒険』第4部の最後にも岸辺露伴は華を添えた。

岸辺露伴が「天才漫画家」と呼ばれる所以とは?

岸辺露伴の職業は「プロの漫画家」。とにかく天才的な腕前。

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(ジョジョの奇妙な冒険4部6巻 荒木飛呂彦)

例えば、岸辺露伴は「下書きもせずにペン入れ」を直接的にドビュッシーと描きこむ。普通の漫画家はは鉛筆などで下書きするものなんですが、背景もスイスイとお手の物。親友の広瀬康一も思わず「し…信じられない」と驚きの表情。

他にも岸辺露伴はベタ塗り作業も「インクを手裏剣のように飛ばしてはみ出さずに正確に命中させ」ることも可能。もはや「塗り」の領域を超えてしまっており、漫画作業も軽くスタンド能力ってる岸辺露伴せんせー。

だから原稿は4日で仕上げ、カラーでも5日で描ける早業の持ち主。締切を守らなかったことは皆無とか。そのため気難しい性格も手伝って、岸辺露伴にはアシスタントも存在しない。

○岸辺露伴がひたすら追求するのは「リアリティ」

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(ジョジョの奇妙な冒険4部6巻 荒木飛呂彦)

岸辺露伴の漫画家としてのモットーはとにかく「リアリティ」の追求にある。改めて岸辺露伴の名言は後述しますが、リアリティこそが作品のエネルギーであり、リアリティこそがエンターテイメントだとのこと。

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(ジョジョの奇妙な冒険4部6巻 荒木飛呂彦)

だから東方仗助にフルボッコされた直後でも、岸辺露伴は「こんな体験はめったにできるもんじゃあないよ」とヒクヒクと身悶えながらも、東方仗助の珍しい幼少期のエピソードを原稿を書き止める作業に没頭したほど。

広瀬康一も「ここまでくると褒めるしかないね」と皮肉めいた褒め言葉で締めてる。だから前述の虫(クモ)を舐め回す奇行も、岸辺露伴がリアリティを求めたがゆえの「常識的な行動」だった。

漫画家としての使命感、好奇心旺盛な性格、独善的な正義感から首を突っ込み、岸辺露伴はさまざまな問題に巻き込まれていく。

○漫画家・岸辺露伴のモデルは「作者・荒木飛呂彦」なのか?

以上、奇才漫画家としてのエピソードや独特の画風などから、岸辺露伴のモデルは『ジョジョの奇妙な冒険』の作者・荒木飛呂彦自身をモチーフとしたキャラクターのようにしか思えない。

実際、荒木飛呂彦は下書きをせずに漫画を描くことで有名。また荒木飛呂彦の出身地は宮城県仙台市。岸辺露伴の出生地であり、ジョジョの舞台でもあるM県S市杜王町は明らかに宮城県仙台市を意味してる。

ただ結論から書くと、岸辺露伴のモデルは「荒木飛呂彦ではない」とのこと。あくまで「荒木飛呂彦が目指す理想の漫画家像」が投影されてるだけで、本人が否定済み。さすがに荒木飛呂彦はクモもパクパクと食べたりはしない。

とはいえ、それは荒木飛呂彦の建前に過ぎず、岸辺露伴に対して「自らを投影してること」も一方で間違いないはず。

何故なら、岸辺露伴が連載中の『ピンクダークの少年』もシリーズは8部構成まで続いており、既に100巻以上の単行本を発売済み。ジョジョシリーズと重ね合わせてることは明らか。

『岸辺露伴は動かない』では原作は岸辺露伴に書かせ、荒木飛呂彦に作画を担当させる話が登場するなど、なんやかんやで作者・荒木飛呂彦自身が岸辺露伴のモデルを匂わせてる。

それこそ岸辺露伴も理想を追い求める続けるからこそ天才漫画家として成長し続けてるのであって、岸辺露伴自身も自分のことを「完璧な漫画家」として認識してないでしょうから、そういう意味において荒木飛呂彦との共通点はやはり多い。

スタンド「ヘブンズ・ドアー」は過去を読み取る能力!

続いては岸辺露伴のスタンド能力を考察。

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(岸辺露伴は動かない1巻 荒木飛呂彦)

岸辺露伴のスタンドは「ヘブンズ・ドアー」。スタンド本体はシルクハットを被った「全身白ずくめの少年」風のキャラクター。岸辺露伴が漫画家だけあって、ヘブンズ・ドアー本体のスタンドも「ペン」を所有しているのが特徴。

能力名の由来は「ボブ・ディランの曲名(Knockin’ on Heaven’s Door)」から。ヘブンズ・ドアーを直訳すると「天国の扉」。だからといって、ヘブンズドアーの能力は「直接的に即死させるほどの威力」はない。

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(ジョジョの奇妙な冒険4部6巻 荒木飛呂彦)

あくまでヘブンズ・ドアーの能力は対象者が生まれてから現在に至るまでの「過去人生で経験したエピソードの全て」を読み取ること。

ヘブンズドアーに攻撃されると、対象者の肉体は本のようにバラバラとめくれ、そこに無意識レベルの記憶もびっちり文字情報として刻み込まれてる。

例えば、家族構成や趣味などは言わずもがな、対象者が生まれた生年月日ですら数分単位で刻み込まれてる。無意識の記憶という域を超えており、もはや神の領域レベルの情報も書き込まれてる。

またヘブンズドアーは人間以外にも効果を発動することができ、例えば市販されてる鶏肉にヘブンズ・ドアーを発動させると、その消費期限まで数分単位で調べることも可能。夏場は絶対欲しい能力。

○ヘブンズ・ドアーは情報を書き込んで「命令」することも可能!

ヘブンズ・ドアーは情報を読み込むだけではなく、「ページ」に新たな情報を書き込んだり、既存の情報を削除することも可能。

例えば「誰々のことを好きになる」「誰々と会ったことを忘れる」「誰々を攻撃しろ」など、対象者の行動を自在に命令することができる。

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(ジョジョの奇妙な冒険4部6巻 荒木飛呂彦)

また対象者の「ページ」を引きちぎることも可能。

ページが千切られる度に対象者の体重が減少し、一見すると紙切れだがあくまで「肉体の一部」という位置付け。最終的に全ページをめくるとどうなるかジョジョ内では描写されてませんが、すなわち死。

他にも、ヘブンズ・ドアーでは対象者の体全体が「神道のお経」のようなペラペラの状態になるため、電車にぶつかったとしても風圧によって先に吹き飛ばされるので致命傷を負わないことも。

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ジャンケン小僧との対決の結末は?

結果的に仲間となった東方仗助などを除くと、岸辺露伴は吉良吉影以外にも有名な敵キャラクターと戦ってきた。その相手が「ジャンケン小僧」。久しぶりに名前を聞いて懐かしむジョジョ読者も多そう。

ジャンケン小僧とは吉良吉影の父親・吉廣の矢によってスタンド能力「ボーイ・II・マン」が開花した謎の少年

この「ボーイ・II・マン」はジャンケンに勝つと相手のスタンド能力を奪って、それを使用できるというもの。5回中3回勝てば完全に相手の能力を吸収できる。まさに「ジャンケン小僧」という名前通りのスタンド能力。

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(ジョジョの奇妙な冒険4部12巻 荒木飛呂彦)

ジャンケン小僧の矢のせいで「左ホッペ」には穴が空いており、岸辺露伴が一度ジャンケンで敗北するとヘブンズ・ドアーも右腕だけが吸収された。結果、岸辺露伴は右腕を操作できなくなり、ヘブンズ・ドアーも部分的に無効化されてしまう。

○透明の赤ちゃん×ヘブンズ・ドアーで追い詰める岸辺露伴

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(ジョジョの奇妙な冒険4部12巻 荒木飛呂彦)

そして、2勝2敗のまま最終決戦を迎える。岸辺露伴は「パーは出さない」と揺さぶりをかけるなど両者による心理戦がバチバチ。それでも決着がつかず、そこに偶然現れたのがジョセフ・ジョースターと東方仗助。

ジャンケン小僧は「ジョセフ・ジョースターたちがここに来なければ、ぼくは強運に守られてる。来たらぼくの運はなくなってる」と運試しを提案。結果、ジョースターたちはその場を離れた。

ジャンケン小僧は目の前上空の建物の窓ガラスを割り、ガラスのシャワーを浴びたものの無傷。完全に運を味方にしたジャンケン小僧は不敵な笑みを浮かべるものの、岸辺露伴は「パー」を出すだけ。

岸辺露伴のあからさまな挑発に激怒したジャンケン小僧は「チョキ」を出すものの、何故か指は「グー」のカタチに変化してしまって負けてしまう。

何故なら、岸辺露伴はジョースターが抱いていた「透明の赤ちゃん」にヘブンズ・ドアーで「透明になって小僧の指をグーにする」という文章を書き加えたから。

○岸辺露伴は「圧倒的な強運」でジャンケン小僧を撃破

岸辺露伴曰く、「おまえは自分の強運だけを頼った。ぼくは自分の力で運を変えた」とドヤ顔。その後も岸辺露伴の強運っぷりは止まらず、再びジャンケン小僧と何度ジャンケンをやっても勝利の連続。

業を煮やしたジャンケン小僧は、「あんたの文章に従うくらいなら死んだほうがマシだ」と武田鉄矢ばりに走行するトラックの前に飛び出すものの、「いいね気に入った」と岸辺露伴はジャンケン小僧を助けようと試みる。

ただし、ヘブンズ・ドアーなどは一切使用せず、トラックの前に立ちはだかるだけ。それでも強運を引き寄せていた岸辺露伴たちを素通りするように、トラックは急ハンドルで偶然にも避けて助かった。

ジャンケン小僧は「完全敗北だ」と降参し、岸辺露伴は「圧倒的な強運」で最後はねじ伏せた。

○ジャンケン小僧最強説

岸辺露伴の考察とは少しズレますが、改めて考えてみるとジャンケン小僧の能力「ボーイ・II・マン」が意外と最強

何故なら、ジャンケンという誰でも行える簡単な行為だけで、「相手のスタンド能力を奪ってしまう」から。複数のスタンド能力を扱える点で、どこかワンピースの黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)も彷彿とさせる。

しかも、わずか三回の勝利だけで済む上、一回でも奪えばその相手の能力が使えてしまうため、ジャンケンを有利に進めることも可能。もちろん運要素は絡んでくるものの負けても自分が死ぬわけではなく、ただ相手に返すだけ。

つまり、能力を発動する制限がほぼゼロ。戦闘能力の差も関係ないため、まさに「小僧」でも強敵に立ち向かうことが可能。

ただ強いて言えば、ジャンケン小僧が実際に負けたように、岸辺露伴のような「操作系能力者」には不利に働くか。小林玉美のようにジャンケンの勝ち負けの結果自体に「正確な判定や公平性」は必要されないため、物理的に拳を動かすなどイカサマもし放題。

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妖怪六壁坂と岸辺露伴のバトルはどうなった?

続いてのバトルは「六壁坂の妖怪」。ジョジョの奇妙な冒険シリーズ本編の話ではないため、世界観はややパラレルワールド要素も入ってるらしいんですが、27歳となった岸辺露伴は「ある山」を購入する。

何故なら、その山には「謎の妖怪」が住んでいるとされたから。漫画家としての好奇心がうずいた岸辺露伴はほぼ全財産をはたいてまで、その山を購入した。思わずマンガ編集者もドン引きしたほど。

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(岸辺露伴は動かない1巻 荒木飛呂彦)

その山には「六壁坂(むつかべざか)」と呼ばれる村があり、味噌の販売で財を成した富豪の大郷家があった。岸辺露伴が購入した山も、元々は大郷家の所有していた。ちなみに最近の岸辺露伴は随分とイケメン化が進んでるのは内緒。

大郷家には大郷楠宝子(おおのきなおこ)という一人娘がおり、親が決めた婚約者が既にいたものの、楠宝子は庭師の釜房郡平(かまふさ・ぐんぺい)と親に内緒で付き合っていた。

しかし、釜房郡平をひょんなことから殺害してしまい、楠宝子はその遺体を屋根裏部屋に隠す。ただ生命反応が止まったはずの郡平の遺体からは絶えず出血が止まらず、毎日300ccほどの血液が溜まった。

楠宝子は結婚して娘を産んだあとも、郡平の遺体を世話し続けた…というもの。岸辺露伴はたまたま出会った成長した大郷楠宝子のスタンド・ヘブンズドアーを使って、この事実をたまたま知った。あくまで偶然。

○六壁坂の妖怪は「誰かの前」で死にたい

つまり、六壁坂の妖怪が取り憑いていた相手が「殺された釜房郡平」。この妖怪は人間の愛に取り憑き、その最愛の人に世話をさせ続ける。この妖怪の最大の幸福は「誰かの前で死ぬ時」。

だから楠宝子が郡平を殺してしまったのも、実は六壁坂の妖怪の仕業だった。

そして、岸辺露伴は真実の探求のために六壁坂に向かおうとした矢先、とある少女と知り合う…ものの、岸辺露伴の運の尽き。何故なら、その少女は「楠宝子と郡平の娘」だったから。郡平が死んだときには既に楠宝子は孕んでいた。

結果、岸辺露伴は偶然にも少女を殺してしまう。

ただ岸辺露伴はヘブンズ・ドアーで文字が消えゆく(死に至る)中、「岸辺露伴は知らない。たとえ出会っても岸辺露伴を見ることさえない」と書き込んで事なきを得た。あくまで「誰か」を認識できない限り、妖怪も取り憑くことはできないのか。

他にも『岸辺露伴は動かない』では富豪村の謎の少年執事(厳密には山の神)などもおりました。

マナー違反をおかす度に最愛の人が次々と死んでいく展開。そこで岸辺露伴は少年執事にヘブンズ・ドアーを使ってマナー違反をおかさせまくることで、結果的に「失ったものを取り返した」というオチでした。

だから岸辺露伴の「ヘブンズドアー」のスタンド能力は単にバトルで使われるだけではなく、しっかり展開の中で活かされてるのがスゴイ。いわばストーリーのエッセンスとしてスタンド能力が作用してる。

現状だと能力や必殺技をストーリーでも活かせてるのか、ジョジョシリーズ以外だとハンターハンターぐらいか。さすが天才漫画家・荒木飛呂彦。

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岸辺露伴の「名言」を読んでもらうためにぼくは考察する!

最後は「岸辺露伴の名言集」で今回の考察記事を締めたいと思います。

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(ジョジョの奇妙な冒険4部6巻 荒木飛呂彦)

続いての名言は「ぼくは読んでもらうためにマンガを描いている!」

この名言が出たのは、岸辺露伴が最初に広瀬康一と出会った場面。「何故ぼくなんかの記憶をマンガに描く必要があるんですか?もうお金なんか必要ないじゃないですか」と広瀬康一に問い詰められた時に、キレ気味に岸辺露伴の口から出た。

この岸辺露伴が金のためにマンガを描いてると思っていたのか?ぼくは『読んでもらうため』にマンガを描いてる!単純なただ一つの理由だが、それ以外はどうでもいいのだ!」と岸辺露伴は見事に喝破してみせた。

まさに「理想の漫画家」を体現したような名言。ドル漫でもみなさんに読んでもらうためだけに日々考察してるのですごーく共感を覚えます。自分は広告収入とか一切興味ないですから。お金のために考察してる人は本当サイテーです(棒)

その後、「傑作が描けるという最高のネタを掴んだときの気分は君には分からんだろう」とも岸辺露伴は語るんですが、きっとジョジョの作者・荒木飛呂彦も日々ネタ探しに奔走しているに違いない。

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○名言「自分を乗り越えることさ」

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(ジョジョの奇妙な冒険4部12巻 荒木飛呂彦)

続いての岸辺露伴の名言は「自分を乗り越えることさ!」。

前述のジャンケン小僧とのバトルで飛び出た名言。岸辺露伴を乗り越えると豪語する対抗心むき出しのジャンケン小僧に対して、岸辺露伴はただ手の平を広げてパーを出すだけ。あからさまな挑発。

でも、あくまで岸辺露伴は本気。そこで岸辺露伴の口から出た名言が「他人を負かすことはそんな難しいことじゃあないんだ。もっとも難しいことは『自分を乗り越えること』さ」。

漫画家という職業上、そこに明確な敵は存在しない。原稿用紙という紙があるだけ。面白いマンガを描くことは、昨日描いたマンガよりも面白い作品を描くことだけ。まさに昨日の自分を乗り越えることだけ。

他人が落ちぶれたからと言って、また他人を突き落とせたところで、必ずしも自身の評価が向上するわけではない。自分の評価を高めたいのであれば、結局、自分自身が頑張るしかない。誰に対しても通じる岸辺露伴の名言。

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○名言「だが断る」はどこから生まれた?

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(ジョジョの奇妙な冒険4部13巻 荒木飛呂彦)

最後の岸辺露伴の名言はやはり「だが断る」。今回の考察記事後半まで引っ張るだけ引っ張ってやりましたよw

この岸辺露伴の名言が出たのは、ハイウェイスターという敵と遭遇した場面。ハイウェイスターはトンネル内に作った謎の部屋に侵入した者を追跡し、対象者が死ぬまで養分を吸い取り続ける敵スタンド。

岸辺露伴はハイウェイスターの罠に見事にハマって瀕死の状態まで追い詰められた矢先、東方仗助が現れる。

しかし、ハイウェイスターは東方仗助も取り込もうと部屋の中で岸辺露伴と待機。岸辺露伴の背中に隠れて、ハイウェイスターは「助けてくれと叫べば、お前の命だけは助けてやる」と何度も耳元でささやく。

その時に出た岸辺露伴の名言が「だが断る」。

傲岸不遜の性格も相まって、岸辺露伴は「最も好きなことは自分で強いと思ってるヤツにNOと断ってやること」とカッコ良く語ってますが、東方仗助を助けようとしたからということは明白。岸辺露伴なりの強がり。

まさに「だが断る」とは友情を体現した名言と言えるでしょう。

ただ岸辺露伴の献身も虚しく、東方仗助はドヤ顔で「逃げろと言われて逃げると思うんスか!」と直後にドカドカと部屋に入ってきて罠にかかる。岸辺露伴が「だからお前のことがムカつくんだよ!」とブチブチにブチ切れたのは言うまでもありません。

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