【漫画制作】2人主人公の始め方はどうすればいい?【作り方・進め方】

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最近の新連載漫画や人気漫画を読むと、割りと主人公が1人ではなく2人で展開させているマンガもチラホラと目立つようになった印象。

でも個人的な考えとして、基本的に主人公は一人だけでいいと思っています。何故ならキャラクターが増えると、その分だけゴチャゴチャしやすい。その上、メインで常用する主人公が二人に増えると、多くの漫画家では許容範囲を逸脱することが多いから。要するに漫画家の手に余りやすい。

(ゴールデンカムイ11巻 集英社)

ただどうしても主人公は2人で進めたいという方も世の中には多いはず。そこで今回は『ゴールデンカムイ』などを具体例に、主人公を二人にする場合はどうマンガを始めればいいのか漫画制作法を考察してみました。テキトーに参考になる部分は参考にしてみて下さい。

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二人を登場させる「順番」が大事

まず二人主人公で重要なことは「順番」。いくら主人公が2人だからといって、同時に登場させるのは悪手。何故なら読者が覚えられないから。つまらない打ち切りマンガでありがちなミスが、まさにここ。いきなり2人とも登場させたがる。場合によっては、更に3人目にあたるヒロインが登場するパターンもありますが最悪。

ONE PIECEのあらすじ徹底解説」も読んで欲しいんですが、今でこそ大量のキャラクターが登場してゴチャゴチャしてる『ONE PIECE』ですが、仲間の加入時期は結構遅い。チョッパーですら17巻前後。焦っちゃダメ。

そこで『ゴールデンカムイ』を参考にすると、まずは一人目の主人公・杉元佐一が登場させて、アイヌの財宝の在り処を指し示した入れ墨の存在を丁寧に説明してる。読者はそこで主人公・杉元佐一の存在と『ゴールデンカムイ』のストーリーの目的を把握する。

そして杉元佐一が巨大なヒグマに襲われそうになった瞬間、二人目の主人公であるアシリパが登場してピンチを救う。ヒグマに関する膨大な知識を披露するなど、アシリパに対する興味を沸かせることで読者は二人目の主人公の存在も鮮明に残る。

つまり重要なことは、まず「一人目の主人公」をいかに読者に覚えてもらうかが先。そこでマンガの設定やストーリーの目的も解説しておけば、漫画の大体の流れはつかめる。その上で「二人目の主人公」を後から華々しく登場させれば、二人目が記憶に残りやすい。この順番を守って、読者はようやく二人の主人公とも認識できる。

また後から仲間に加入するということは、そこに「何かしらの理由や動機」が関わってくる。この「合流」という行為そのものが、ストーリーを更に推進させることも可能。だから二人目後から投入理論を守ると、マンガの第一話目としてはスムーズに展開していくはず。

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凸凹の関係を作る

ただ順番を守った所で、やはりキャラクターデザイン(キャラデザ)も重要になってきます。ざっくり解説すると、見た目が同じような主人公は二人も不要ということ。キャラクターを作る上で身長に違いを付けたりするのは当然ですが、主人公の場合であれば尚更顕著。

(トリコ43巻 集英社)

例えば『トリコ』も主人公は2人いますが、トリコはガチムチの肉体派キャラに対して、一方の小松はナヨナヨしたおチビさん。

まさに対照的な2人ですが、違いは見た目だけじゃない。トリコはモンスターを倒して捕獲する「美食家」、小松はモンスターと調理する「料理人」。つまり見た目の違いは、もちろん設定にも影響を与えてくる。そのためデザインを意図的に変えることで、キャラ設定の掘り下げやアイデアの発掘もしやすくなる。

だから二人主人公はさながら「補完し合う関係性」と表現してもいいのかも知れない。例えば魔法使いで漫画を作るのであれば、一方の主人公は火属性に対して、他方の主人公は氷属性といった具合。もしくは攻撃の魔法を主体とした主人公がいるなら、もう一方の主人公は回復系を主体とするといい。

まさに「凸凹の関係性」こそが2人主人公の真骨頂と言えましょう。

こういう考え方ができれば、自ずとキャラデザやキャラ設定のアイデアも膨らんでいくはず。どうしても面白くない2人主人公のマンガは、こういった最低限のことすらできてないことが多いと思います。新連載漫画は1ページ目を読んだだけで打ち切りされるかされないか一発で判明する、と言っても過言じゃない。少なくとも、自分の中では1つの判断基準として評価しています。

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2人にとっての「共通の目的」を作る

ただキャラクターデザインを極端に変えただけでは意味がありません。お互い考え方や見ているものが違っていれば、ストーリーを進めることができない。つまり主人公の2人は凸凹の関係でなければいけないものの、お互いに「共通の目的」を作ってあげなきゃいけないということ。

そこで『ゴールデンカムイ』に再び戻って考えてみると、その後に杉元佐一とアシリパの二人の主人公はアイヌの財宝(刺青人皮)を巡って共に旅を始める。性別も違えば身長も違う二人の主人公ではあるものの、お互いが見ているものは同じ。『トリコ』でも同様に二人の主人公が持つ目的は共通して同じ。

それは「マンガのゴール」とも表現できるため、読者としてもストーリーが非常に読みやすくなる効果もあります。

(ブラッククローバー1巻 集英社)

他にも例えばファンタジー漫画の『ブラッククローバー』だと、メイン主人公のアスタとサブ主人公のユノが「魔法帝」と呼ばれる最強の魔法使いを目指す。若干ストーリーの分かりづらさはあったものの、ここで1話目が終わっているため何とも印象的な始まり方をしてる。

だから普段は性格が真反対でいがみ合っているものの「共通の目的」をお互い持っているからこそ、いざという時には手を取り合って戦う。まさに見せ場として画になりやすい演出を作りやすい。逆にこういったことをしないのであれば、主人公を二人に設定する意味が皆無に近い。

以上、「二人主人公はどう始めればいいのか?」というマンガ制作に関する考察記事でした。他にもマンガ制作に関しては「漫画のストーリーの作るためのたった1つのコツと方法」も記事化済みなので、漫画家に興味がある方は是非勉強してみて下さい。