【推移】ワンピース映画の興行収入まとめ!FILM REDが200億円を超えなかった理由は?鬼滅の刃や名探偵コナンとのデータ比較【ONE PIECE劇場版ランキング】

現在世界はコロナ禍の真っ只中ですが、こんな状況でも人々の気持ちを明るくさせてくれるのが「映画」という娯楽。その中でもアニメ映画は多くの日本人に親しまれております。

実際、これまでの邦画(日本映画)の興行収入ランキングを見ると、404億円の『鬼滅の刃 無限列車編』、
308億円の『千と千尋の神隠し』、250億円の『君の名は』、196億円の『ハウルの動く城』、193億円の『もののけ姫』と上位はアニメ映画が全て占めています。

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(ONE PIECE スタンピード 尾田栄一郎/集英社)

一方、日本が誇る人気バトル漫画が『ONE PIECE(ワンピース)』。コミックス発行部数は5億部を超える日本一売れている漫画。もちろん劇場版映画も何度も公開されているものの、どうやらワンピースの映画は意外と伸び悩んでいる?

そこで今回ドル漫では劇場版映画ワンピースの「興行収入の推移」をまとめてみました。ちなみに当該記事は2020年11月に執筆した内容が初出になりますが、その後、『ONE PIECE FILM RED』の興行収入が200億円を超えなかった理由なども新たに追記しました。

少年ジャンプ系ではトップクラスの興行収入を誇る

まずは「過去5作品」の映画ワンピースの興行収入を確認します。

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過去5作品のワンピース映画興行収入

『ねじまき島の冒険』が30億円、『ストロングワールド』が48億円、『3D 麦わらチョイス』が7.9億円、『FILM Z』が68.7億円、『FILM GOLD』が51.8億円、『スタンピード』が55.5億円となります。

『3D 麦わらチョイス』は先進的な試みをしたせいもあって興行収入は10億円を割り込んでるものの、それを除くとワンピース映画の興行収入は平均50億円超という結果になります。ここまで安定して映画がヒットしてる漫画作品は少ないです。

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少年ジャンプ系映画の興行収入ランキングTOP9

実際、少年ジャンプ系映画の興行収入ランキングの上位4作品は全てワンピース映画で占められていることが分かります。

例えば「ドラゴンボール」も未だに安定して世界的な人気を誇ってますが、それでも興行収入は最高でブロリーの40億円に留まるそう。「NARUTO」に至っては続編のBORUTO含めて、興行収入が30億円を一度も超えたことがありません。

そう考えるとワンピース映画の興行収入は群を抜いています。

名探偵コナンの興行収入は平均90億円

ただし、これは少年ジャンプ系の映画に限ります。実は他社漫画の映画にはワンピースを超える作品が少なくありません。

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(名探偵コナン ゼロの執行人 青山剛昌/小学館)

例えば、少年サンデーで連載中の「名探偵コナン」。言わずと知れた長編推理漫画ですが、連載開始時期も1994年とワンピース(1997年)とあまり変わりなく、コナンは長期休載が多いこともあってコミックスの巻数に至ってはワンピースとほぼ同じ。

画像のパッケージは安室透を主役とした「ゼロの執行人」ですが、赤井秀一と赤髪のシャンクスは同じ声優を起用するなど両者の類似点も少なくありません。

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名探偵コナンの過去5作品の興行収入推移

この名探偵コナンの映画の興行収入を見ると、41.1億円→44.8億円→63.3億円→68.9億円→91.8億円→93.7億円と推移しています。近年では吹っ切れたように、名探偵コナンの興行収入は90億超えを連発。

最新の「緋色の弾丸」の興行収入は公開が延期されたことも手伝って76.5億円とやや低下しましたが、小学館も100億超えを目指すのも納得。

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ワンピースと名探偵コナン 興行収入の違いグラフ

そこでワンピースと名探偵コナンの興行収入をグラフで比較。青が『ONE PIECE』、オレンジが「名探偵コナン」の興行収入になります。

昔はワンピースも名探偵コナンも興行収入にあまり違いはなかったんですが、2020年にかけて両者の差は歴然と開きます。名探偵コナンの興行収入が頭一つも二つも抜け出てる印象。ワンピースの方が連載開始時期が早い上、コミックスの発行部数も約1.9倍ほど上回っています。

映画ワンピースの興行収入は本来もっと伸びてていいはず。

鬼滅の刃の興行収入は400億円を突破

続いては「鬼滅の刃」の映画興行収入の推移を見たいと思います。先程はワンピース映画の興行収入は少年ジャンプ系で群を抜いてると言ったんですが、それは少し前までの話。2020年以降は話の次元が変わってきます。

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(鬼滅の刃無限列車編 吾峠呼世晴/集英社)

2020年10月公開の煉獄杏寿郎を準主役にした「鬼滅の刃 無限列車編」の興行収入は半日で約7億円、3日で約50億円を突破。つまり、ワンピースの『スタンピード』や『フィルムゴールド』の興行収入をわずか3日で稼いだ計算。

更に鬼滅の興行収入の推移を見ておくと、10日で約100億円、17日で約157億円、24日で200億円の興行収入を獲得。ご存知のように、鬼滅の刃 無限列車編の最終的な興行収入は404億円を突破しています。日本映画の歴代興行収入でも堂々の一位に君臨しています。

もちろん鬼滅の刃は黒死牟といったまだまだ未消化のストーリーが残ってるので、今後も続編映画が何本も公開されていくはず。もしかすると鬼滅の刃のシリーズ合計の興行収入はおそらく1000億円を超える可能性もありえそう。

ONE PIECEはストーリー性が強すぎる

だからワンピースの映画が興行的に失敗してるわけではありませんが、興行収入の推移を見る限りは「伸び悩み」が見られるのも事実だと思います。他のアニメ映画の興行収入が100億円の壁を超えてる以上、ワンピース映画も大台を超える余地は十分あるはず。

そこで「ワンピースの映画がダメな理由」を考察していこうと思います。

一言でまとめると、ワンピースは「ゴリゴリのストーリー漫画だから」に尽きると思います。

ワンピースは長編漫画だけあって「確固たるストーリー」が存在するわけです。だから徹頭徹尾びっちり煮詰まったストーリーの中で、ルフィたちはいつ【別の物語】を紡ぐタイミングがあったのか。端的に言うと、映画の内容は無条件で没入感に欠けてしまう。

伏線ゴリゴリのワンピースに限らず、当時連載中だったドラゴンボールの映画であっても小学生時代の自分はすんなり入り込めなかった記憶があります。クウラって誰やねんっていう。ワンピースであればこの違和感の強さは言うまでもないでしょう。

○映画オリジナルの物語は需要があるのか?

だから連載中の漫画の映画作品は、どうしても色んなモヤモヤを抱えたまま観なければいけない。逆に名探偵コナンも同じく長編漫画ですが、数話で完結するオムニバス形式を採用しています。アニメ映画の金字塔である『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』も以下同文。

つまりオムニバス形式の漫画であれば、映画オリジナルの新しいストーリーを描いたとしても「話の一つ」としてお客は没入できる。逆にワンピースのような漫画は本編以外の物語が存在しないため、付け焼刃的なオリジナルストーリーは没入しにくい。

これは裏返すと「映画用の完全オリジナルの物語はウケるのか?」という疑問にも行き着くはず。事実、鬼滅の刃の映画の内容は本編ストーリーをそのまま移植しただけでした。関係者にとって鬼滅の大ヒットはいろいろ考えさせてくれるものがあるはず。

FILM REDの興行収入が200億円を超えなかった理由

以上、コミックス発行部数と比べると映画の興行収入が伸び悩んでいた理由を個人的に考察したんですが、2022年公開の『ONE PIECE FILM RED』で見事に覆してくれました。

例えば、ベジータを主人公とした映画は正直インパクトに欠けますが、赤髪のシャンクスゴールド・ロジャーたちを主役とした映画であれば誰しも見たいはず。元海軍大将の青キジ革命軍モンキー・D・ドラゴンが主役の物語でも面白そう。

彼らであればワンピース本編に登場する機会は少ないので、映画専用のオリジナルストーリーで立ち回ったとしても違和感なく観れるはず。本編ストーリーはルフィが全ての中心だからこそ、逆に映画では他のキャラクターの物語を描きたい放題ということ。

と2020年時点で自分は分析していたんですが、結果的に『ONE PIECE FILM RED』はこの予言どおりに成功したと言ってもいいでしょう。ワンピースはドラゴンボールなどよりも「魅力的なキャラクター」が多いので、仮に物語が完結したとしても劇場版映画は量産されていくのかも。

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そこで『FILM RED』の興行収入の推移をまとめてみたいと思います。

まず公開2日目で興行収入が22.5億円を突破。8日目で50億円、10日目で70億円を突破。それまでワンピースで最も売れた映画の『FILM Z』の興行収入をわずか10日目で追い抜きます。20日目には100億円を突破するなど、まさに破竹の勢いでした。

その後、公開から46日目で150億円を突破し、157日目で興行収入が190億円を突破しています。

そして、『FILM RED』の最終的な興行収入は「約197億円」で締めくくられています。全世界の興行収入はその時点で319億円を突破しているものの、最終的に国内での興行収入は大台の200億円を突破することはできませんでした。

最後のワンピース映画は7月中に公開すべし?

もちろん『ONE PIECE FILM RED』は2022年で最も売れた映画であり、日本の映画史上でも『もののけ姫』に次ぐ歴代8位に位置にするなど興行的には大成功を収めているものの、惜しくも200億円を突破しなかった理由を簡単に考察してみたいと思います。

結論から言うと、「公開日が若干遅かった」ことが考えられます。

『FILM RED』の公開日は8月6日でした。一方、学生さんの夏休みは7月20日~23日以降から始まる自治体が多いです。つまり学生さんの立場で考えると暇な夏休みが始まってにも関わらず、実際に映画を観るのに2週間近いラグがあった計算。

実際に何度も映画館を足を運んでいる限り、お子さん連れのお客が多かったイメージなので、このラグは無視できなかった気がします。RED以前に最も売れたワンピース映画『FILM Z』は12月15日と冬休み前の公開でした。もし今回10日ほど早く公開されていれば、興行収入200億円突破は固かった気がする。

前作『ONE PIECE STAMPEDE』の公開日は8月9日だったので尾田さんの意図もいろいろ垣間見えますが、もし興行収入のことだけを考えるのであれば、次のワンピース最後(?)の映画は【7月中】に公開した方が良い結果は出やすい気がします。

最終的に再上映されて200億円は超える?

じゃあ『ONE PIECE FILM RED』の最終的な興行収入が200億円を突破しないかというと、おそらく答えはNOでしょう。

何故なら、再び期間限定で「再上映」される可能性が高いから。

実際、『千と千尋の神隠し』なども10年以上経過した後、何度か再上映されて興行収入を数億円ほど伸ばしていた気がします。『FILM RED』も内容的にまだまだ需要があると思うので、いずれ数週間規模の再上映が行われて興行収入を伸ばす可能性大。

早くて2023年夏頃の再上映も考えられますが、一番可能性が高いのは次の最後のワンピース映画が公開される前におさらい名目に再上映される感じか。そのため「いつの間にか興行収入200億円突破してた」というニュースを目にする日もいずれ来るに違いない。

コメント

  1. 匿名 より:

    だって面白くないもん
    つまらないのに興収なんて伸びるわけないよ
    ごり押し宣伝ガンガンしたって知ってる人間は騙されない
    ワンピ好きな人ってきっと暗示にかかりやすい人、だまされやすい人、すぐ周りに流される人だと思う

  2. 匿名 より:

    ↑にしぬほど同意

  3. 匿名 より:

    全世界での興行収入は100億を超えている作品もあります。
    ワンピースの人気投票でのランキングではルフィが不動の1位です。

  4. 匿名 より:

    単純に面白くないからです。
    いくら偉い人達が面白い面白いと煽っても大人はみんな冷めた目で見ています。

  5. 匿名 より:

    同意見、面白くないから。

  6. 一大三千大千世界 より:

    ONE PIECE面白くないって言ってる人。なんでこの記事見てるん?

  7. 匿名 より:

    ↑アンチはどこにでも湧くので…

    まあでもオリジナルストーリーの話で言えばワンピースの映画、アニオリは基本面白くないですね。
    この中にも書かれていますがルフィ以外のキャラの深掘りや、本編で描かれていないキャラの過去や現在何してるのかとか、ファンがこの映画観たい!って思わせるものが何も無いんですよね。

    唯一映画館に観に行こうかと思うきっかけが販促の来場者プレゼントっていうのが悲しい。

  8. 匿名 より:

    コナンよりワンピースの方が連載開始が早い……?
     コナン 1994
    ワンピース 1997

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